骨造成法

bone augmentation

以前に、インプラント治療を受けられないと言われた方が多くいらっしゃるかもしれません。この理由は、上顎には上顎洞と呼ばれる空洞が存在し、骨の量が不足している場合、インプラントを埋入すると骨が突き抜けてしまったり、安定せずに脱落する可能性があるからです。

しかし、骨造成術をを使用し、骨の量を増やす事で骨不足を理由に治療が受けられなかった患者様にも、埋入手術が可能になる場合があります。

GBR(骨誘導再生療法)

GBR(骨誘導再生療法)は、骨の幅や高さが不足している状況で利用される治療法であり、条件が整えばインプラント埋入手術と同時に行うことも可能です。

骨量(骨の幅)が不足している状態です。

充分な骨補填材を配置し、専用の膜(メンブレン)をカバーします。

歯肉を覆い、結合してから、骨が再生し安定するのをお待ちいたします。

サイナスリフト

サイナスリフトは、上顎に十分な骨の高さがない場合に、小鼻の脇にある上顎洞の底部に骨補填材を埋入し、骨再生を促進する方法です。これは、骨に厚みが8㎜未満であるか、多くの骨を補強する必要がある場合に利用されます。

サイナスリフトの治療の流れ

治療の開始

インプラントと同様に、局所麻酔を行います。手術に対する不安や緊張が強い方には、静脈内鎮静法と呼ばれる、半分眠ったような状態を作る施術を併用することも出来ます。

スペースの確保

麻酔が聞いてきたら、インプラントを埋め込む部分の頬側の歯肉を切開し、露出した骨に穴を開けてスペースをつくります。この際、上顎洞を覆うシュナイダー膜を傷つけないように、歯肉や他の軟組織への影響を最小限に抑え、電動式骨手術機器を使用します。

人工骨を填入

顎骨とシュナイダー膜を軽く分離し、骨補填材を配置するスペースを確保します。必要な量の骨補填材をそこに注入し、骨に作ったスペースを閉じて分離した歯肉を元に戻し縫合します。

インプラントを埋入

骨補填材の充填量によりますが、通常は骨が回復するまで約3~6ヶ月間、静かにお過ごしいただきます。骨の回復が確認されたら、通常のインプラント治療を行います。

ソケットリフト

ソケットリフト(上顎洞挙上術)は、骨の厚みが比較的少ない場合に行われる治療法で、骨補填材を用いて骨再生を促進します。この治療は、インプラント埋入と骨造成を同時に行う事が出来ます。骨の厚みが8㎜以上ある場合に適応されます。また、インプラントを埋入するための穴から骨補填材を入れる為、傷口が比較的少なくて済む特徴があります。

ソケットリフトの治療の流れ

治療の開始

局所麻酔を行い、必要であれば静脈内鎮静法を併用いたします。

穴を開ける

通常のインプラント治療と同様に、顎骨に埋入する穴を開けますが、特別なドリルを使用してシュナイダー膜を傷つけないようにします。

骨補填材の充填

穴が開いたら骨補填材を入れ、シュナイダー膜を押し上げます。

インプラント埋入

十分な骨補填材を配置した後、インプラントを埋め込みます。上部の構造(人工歯)は、骨が十分に回復した後、約4~5ヵ月後に装着されます。

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